【概要】
新耐震基準施行以前に建築された高経年マンションにとって、耐震化による安全性の確保は喫緊の課題ですが、管理組合によっては、耐震診断までは実施されるものの、その後の耐震改修計画の策定や改修工事の実施にまではなかなか至らないケースもあります。
本報告書は、NPO耐震総合安全機構(JASO)の協力を得て、耐震化に向けた検討に着手したもののその取組がスムーズに進んでいないマンションについてのアンケートやヒアリング結果を元に、耐震化進捗の支障となっている背景や理由、課題等について調査を行った結果をまとめたもので、新耐震基準施行以前に建築された高経年マンションの耐震化の実態や課題、その対応方策を考えるに当たって有益な資料になるものと思います。
高経年マンションの住民の方や管理組合の役員の方だけでなく、高経年マンション耐震化に携わる専門家や関係団体の方、また耐震化に関わる行政機関やその他の関係機関の方など、幅広い関係者の方々に参考としていただくことができれば幸いです。
【構成】
1. 調査全体の概要
2. マンション耐震化の特性(一次アンケート調査)
3. 技術的な補強難易度を示す指標の検討と建物特性の分析
4. 耐震化進捗状況ごとの課題と対応策(二次アンケート調査)
5. 耐震補強マンションの参考事例
6. 調査全体のまとめ
資料編(一次アンケート、二次アンケート調査票)