基本的な事項に関する相談事例(Q&A)

修繕

QUESTION :

大規模修繕工事の実施時期は長期修繕計画に定めたとおりに実施したほうがよいですか。


ANSWER :

 マンションの快適な居住環境を確保し、資産価値を維持するためには、適時適切な維持修繕を行うことが必要です。また、必要に応じて、建物及び設備の性能向上を図る改修工事を行うことも望まれます。このために、多くのマンションでは長期修繕計画が作成されています。
  この長期修繕計画には、将来見込まれる改修工事の内容、おおよその時期、概算費用等が記載されています。
  しかしながら、長期修繕計画に記載されている改修工事の時期は、作成段階におけるおおよその目安にすぎません。
  大規模修繕工事の予定時期が近づいたら、事前に、専門家に調査・診断を依頼し、その結果(建物・設備の劣化状況)に基づいて、また、必要に応じて、建物及び設備の性能向上に関する区分所有者の要望も勘案して、管理組合が工事実施の要否、工事内容、時期を判断します。

 

(参考)
 マンションの建物・設備の劣化状況は、次の3つの要因により異なってきますので、個別に調査・診断を行って確認する必要があります。
 (1)建物の当初の出来栄え ― 建物の見かけの良し悪しや、値段の高いか安いかではなく、コンクリートがシッカリ打込まれているかなど、施工の良否により修繕の時期や方法も異なってきます。
 (2)建物の立地条件 ― 塩害を受ける海浜地区、強い風雨を受ける高台、常に震動を受ける鉄道沿いや交通量の多い幹線道路沿いなど、マンションの置かれている環境により異なってきます。
 (3)日常的な管理の状態 ― 日頃の点検や修繕が行届いているか否かで、建物の耐久性は随分と違ってきます。

 

 長期修繕計画については、国土交通省のホームページ
http://www.mlit.go.jp/report/press/house06_hh_000006.htmlを参照下さい。